劇団四季「この生命誰のもの」
3連休の最終日は、丹後半島から東京へ移動して観劇を。
自由劇場へ来たのは、「鹿鳴館」「解ってたまるか!」に続いて3度目になります。



この芝居のテーマは「尊厳死」。
主人公は、首から下が不随になった芸術家の患者。彼は単なる延命措置を拒み、「人間らしく死ぬ権利」を主張する。それを受け止める医者の側も、「人の命を救う医者の務め」と、患者の主張との間で揺れる。
たいていの芝居には、「悪人」や、「人としてどうしようもない奴」が登場するが、この芝居にはそれがいない。
あえて言えば、「善意の押し付け」が目立つボランティアのおばさんが「どうしようもない人」かな。人の気持ちに構わず、画一的な論理の押し付けをするほど始末の悪いことはないが、この程度ならまだ可愛いものである。
まあ、敵役は「医者の論理」で患者の「死ぬ権利」を絶対肯定しない医者になるのだろうが、この医者は権威主義的なところはあるものの、主張が全く非であるとは言い切れない。何に重きを置くかの「見解の相違」でしかないのだから。
(ラストでは、この医者と患者の気持ちが通い合うことになる。)
テーマがテーマだけに、重くなりすぎないような芝居の構成にはなっていたが、やっぱり単純な娯楽作品とは違う。芝居自体は見てよかったと思うし、充分堪能できたが、重い宿題を与えられたような気分で、自分が同じ立場におかれたらどうするかを考えずにはいられなかった。
今問われれば、主人公と同じことを答えると思うが、いざ自分が死を目前にした状況におかれたとき、同じ結論になるかは自信がない。
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