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2011年5月 1日 (日)

松葉杖からの卒業

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昨日、松葉杖を病院へ返してきました。

4月上旬からは松葉杖を使わない生活をしているので、約2か月にわたって松葉杖のお世話になったわけです。

現在は、まだ足首が曲がりきらないので、歩き方がちょっと自然じゃないのと、走ることができないくらいで、日常生活はほぼ不自由なくできるようになっています。
今できないことは、電車に乗り遅れそうなときや、信号が赤に変わりそうなときに駆け足で行くことくらいでしょうか。


卒業記念でもありませんが、松葉杖で生活してみて感じたことを、思いつくまま、挙げてみたいと思います。


まず、松葉杖でもずいぶん外出しやすい環境になったと思います。
駅にエレベーターがあるというのは心理的にかなり楽でした。これが20年くらい前だったら、結構大変じゃなかったかと。
今ほどバリアフリーの発想がないでしょうから、相当苦労したというか、そもそも外出する時に電車やバスを使う気にならなかったかもしれません。


それに、公私とも、家族・友人・知人がかなり気を遣ってくれたのは素直に嬉しかったです。
自分では大丈夫だと思っていても、周りから見ると危なっかしく見えるんでしょうね。

こちらは長いこと仕事を休んだり、以前できたことができなくなったりしているので、周りに迷惑をかけているという思いがあります。
そういう状況でも、「あんまり無理しないでね」といった言葉をかけてもらえると、心理的に助かりました。


それでも、生活はやっぱり不便な面が多々ありました。

雨が降ると傘がさせないので、通勤はタクシーのお世話になりましたし、私用の外出はやめたこともあります。

セルフサービスの店にもひとりでは行けませんでした。
まあ、頼めば席に運んでくれるんでしょうが、幸いそこまでして行くほどの必要がなかったので。


買い物も最小限。
買い物かごの類は持てず、杖を親指と人差指で持ち、残りの手と杖ではさむか、指の間にはさむかしかできません。
レジに持っていけたのは、新聞・雑誌は2部までなら、菓子パン・惣菜パンは3つまでといったところでした。


物を運ぶのも、リュックに入れて背負うか、軽いものなら手提げに入れて持つかのいずれか。
書類を小脇に抱えるということができないので、会議・打ち合わせの類に出るときは手提げが欠かせませんでした。


私は家族と同居なので、家で食事をする分には困らなかったんですが、ひとり暮らしだと大変。
リハビリの先生に聞いた話では、料理を作るまではいいものの、それを食卓に運ぶことができないので、弁当箱に詰めて手提げかリュックに入れて食卓まで持っていくという生活をしていた人がいるそうです。


私も家族もマイカーを持っていないので、外出は歩きか公共交通機関の利用という、怪我をする前と変わらないスタイルでした。

通勤は、電車とバス。朝のラッシュを避けるために1時間早く家を出ていました。
それで何とか座って行けましたが、何度か中途半端に混んでいる時があって、その時は座れず。
要するに誰も席を譲ってくれないということです。

通勤以外で地下鉄にも乗りましたが、よっぽど私が丈夫に見えるのか、一切席を譲られるということはありませんでした。
幸い立ってるだけの体力はあったのでよかったんですが、ちょっと悲しかったのも事実です。


駅にはエレベーターがありますが、自宅最寄りの名鉄柴田駅にしても、金山駅にしても、いつもは階段やエスカレーターを利用するので、エレベーターを使ったのは今回が初めてでした。

名駅や栄でも、普段ほとんど使うことがないので、エレベーターのありかを探すということはしばしばありました。
後から無理して設置しているので仕方ないとは思いますが、結構遠回りになることがあって、もどかしかったです。
エスカレーターに乗ろうと思えば乗れたのかもしれませんが、転んだ時の怖さが先にたったので、一度も使いませんでした。


怖さといえば、普段は何とも思わないすき間や段差が、特に松葉杖生活の初期のころはかなりのものに思えました。
新しい電車・新しい駅の組み合わせだと、段差もすき間もほとんどないんですが、両方とも、あるいは一方が古いと、それなりの段差やすき間ができるので、乗り降りの時はちょっと思い切りが必要でした。


バスも同様で、まずノンステップバスでなければ松葉杖では乗れないと思います。
幸い、通勤に使っていた路線は全車ノンステップバスでしたが、それでも最初のころはステップまでが高く感じるのと、歩道とバスの距離も広く感じました。
階段を上り下りする要領で杖を使えばいいんですが、最初のころは、乗るときが結構怖く、杖を2本左手に持ち、右手でステップにある握り棒をつかんでジャンプして乗る、ということをしていました。

バス停付近に路上駐車されると本当に乗り降りが大変で、ああいうときは正直、車を蹴飛ばしてやりたいと思いました。
バス停付近の路上駐車は止めて!と心底思うとともに、バスが歩道にきっちり寄せて停めることがいかに足が不自由な人にとって重要なことかを痛感しました。
車椅子で電車やバスに乗るときは、車両とホームや歩道を渡し板でつなぐので、多少距離があっても何とかなりますが、杖を持った人にはそういう援軍がありません。
バスの利用者の多数を占めるお年寄りのためにも、バスの運転手には停め方に気をつけて欲しいと思います。


街には階段に限らず、いろいろ段差がありますが、慣れるまでは結構体力を消耗するものです。
かつてある人が階段や段差を指して「バリア、バリア」とやたらに叫んでいたんですが、今になってその気持ちが分かるようになりました。
なるべく緩やかなスロープを併設するとか、ちょっとした段差をなくすような造りにすることが、住みやすい環境につながっていくと思います。


あと、巷にあふれるキャリーバッグ。正直言って、猫も杓子もといった感じで、これほど邪魔に感じたことはありませんでした。
駅のホームや歩道は歩きにくくなるし、エレベーターにこれを持った人がたくさん乗っていて、見送ったことも数知れず。
少なくともエレベーターを使わなくても済むだけの体力がある人は、階段かエスカレーターを使ってもらいたいなと。


もうひとつ、エレベーターに乗ってると邪魔だと思ったのは、体育会系の高校生。
がっかりするというか、これじゃ強く(あるいは上手に)ならんわなあと思いますね。


雑多に書き連ねてきましたが、何かの参考になれば幸いです。
私自身も、貴重な経験をしたことは確かなので、今後の人生に活かしていきます。

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